算数の問題を解いていたら、分数の比を「もっとも簡単な整数の比にしなさい」という問題がありました。分からなくて調べたらとても面白くシンプルな方法がありましたのでご紹介したいと思います。
もくじ
比とは何か？
比とは、2つ以上の量の関係を数値で表すものです。
例えば、あるレシピで砂糖を10g、しょうゆを30g使うとします。このとき、砂糖としょうゆの比は10 : 30です。この比を簡単にすると、1 : 3になります。つまり、しょうゆは砂糖の3倍の量を使うことになります。
もし、このレシピで分量を増やして料理を作りたい場合も、1 : 3の比をそのまま使います。
例えば、砂糖を30gに増やすとします。この場合、30gの砂糖に対して、しょうゆは次のように計算します。
しょうゆの量 = 30g×3 = 90g
よって、砂糖が30gのときは、しょうゆが90g必要です。
このように、比を使えば、分量が増えた場合でも材料の量を簡単に調整することができます。
比を簡単にするとは？
「比を簡単にする」とは、複数の数値で表される比率（比）を、可能な限り小さな整数で表すことを意味します。これにより、比の関係がよりわかりやすくなります。
例えば、次のような問題を考えてみましょう。
「5人のメンバーを[0.6：2.4]の比率で2チームに分けなさい」
まず、どちらの数値も10倍にして、[6：24]とします。この比を6で割ると、[1：4]になります。
つまり、5人のメンバーを1人と4人の2チームに分けることができるのです。
このように、「比を簡単にする」とは、元の値と等しい比率をできるだけ小さい整数で表すことを指します。
分数の比を簡単な整数の比にする方法
整数の比にする通常の方法
Q.次の比をもっとも簡単な整数の比にしなさい。
\(\frac{5}{24}\) ： \(\frac{15}{16}\)
このような問題では、まず分母の24と16の最小公倍数である48を、それぞれの分数に掛けます。
= \(\frac{5}{24}×48\) ： \(\frac{15}{16}×48\)
これを計算すると、
= \(10 : 45\)
さらに、これを簡単にすると、
= \(2 : 9\)
このようにして、2 : 9 という簡単な整数の比にすることができました。
分数を簡単な整数の比にするシンプルな方法
Q.次の比をもっとも簡単な整数の比にしなさい。
\(\frac{7}{15}\) ： \(\frac{14}{27}\)
えーと・・・分母の15と27の最小公倍数？？？
面倒くさいので、右側の比を逆にして掛けてみます。
\(\frac{7}{15} × \frac{27}{14}\)
これを計算すると、
= \(\frac{9}{10}\)
そして、a / b = a : b のルールで変換します。
= \(9 : 10\)
おー、簡単に比が簡単になりましたｗ（ぱちぱちぱちぱち）
でも、「どうしてこうなるの？」と疑問に思いますよね。それでは、この仕組みをご説明しましょう。
シンプルに分数を簡単な整数の比にする方法の仕組み
まず、比は分数で表すことができます。
\(a : b\) = \(\frac{a}{b}\)
比とは、aとbの間の数量関係を示し、「aはbの何倍か」という関係を表します。そして、分数とは、aをbで割った値、つまり a÷b の値を示します。これは、「aがbの何倍か」を計算する方法です。
したがって、比「a : b」は分数「\(\frac{a}{b}\)」と同じ意味を持ちます。つまり、比を分数で表すことができるのです。
それでは、先ほどの比を再度見てみましょう。
\(\frac{7}{15}\) : \(\frac{14}{27}\)
これを、a : b = a / b に当てはめて分数にします。（よいしょっ、よいっしょｗ）
つぎに、a / b =（a ÷ b）に当てはめて割り算にします。
通常の分数の割り算のルールに従い、右側の分数を逆にして掛けます。
この計算の結果、次のようになります。
= \(\frac{9}{10}\)
これを、a / b = a : b に当てはめて比にします。
= \(9 : 10\)
できましたｗ（ぱちぱちぱちぱち）
このように、分数の比を簡単に整数の比にする方法として、分数を逆にして掛けると簡単な整数の比が求められます。とてもシンプルで分かりやすかったのでまとめてみました。
なお、この記事は、こちらのサイト記事を参考にさせていただいました。
参考：「分数の比をカンタンに簡単にする方法」：https://kyoiku.sho.jp/184831/
算数の勉強をしていて、解き方が分かったり「こんな解き方があるんだ！」と驚いたり、とても楽しいです。算数をはじめから学びなおす大人視点で面白かったことなどをシェアできたらと思っています。
お読みいただきありがとうございました。
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