もくじ
書籍の概要
14歳の世渡り術シリーズとして出版されている書籍の一つで、誰でも考えてしまう「死」について識者たちがそれぞれの思うところを書き下ろしています。
死についてのテーマを国語、社会、芸術、ゆとり、道徳などの切り口でまとめていて、色々なジャンルの専門家たちの話は多面的に考えることができる貴重な機会となっています。
感受性が強くなるティーンエイジャーに向けて書かれていますが、人生に悩む大人にもきっと救いになるアドバイスが見つかると思います。
生きることに悩む方にぜひおススメしたい一冊です。
このような方におススメ
特別授業 “死”について話そう (14歳の世渡り術)
このような方におススメ
・生きることが難しいと感じている方
・死について考えたい方
・世の中をもっと広く知りたい方
–書籍情報
出版社 : 河出書房新社
発売日 : 2013/09/18
単行本 : 237ページ
ISBN-10 : 430961681X
ISBN-13 : 978-4309616810
「”死”について話そう」の感想
死を考えることで生き方が見つかる
国語教師、冒険家、生物学者、詩人とエキスパートな方々が専門分野と絡めて語られると、タブー視されがちな「死」というテーマがこんなに色とりどりな内容になるのかと読み終わって贅沢な気持ちになりました。
1人で物事を多面的に考えるのは難しく限界があります。しかし、この本では、沢山の人の話を一度に聞ける機会が提供されていて、多角的な考える力が身につくことでしょう。
この本をおススメするのは、世の中への視野が広がる話が多かったからです。国際的な遺体搬送の仕事、なぜホームレスになってしまうのかの仕組み、排せつ処理施設の仕組みなどぼやっと生きていては知らない事柄を知ることができました。それは、人生の知識の深みにつながると思います。
知識の深みがつくと、人生の悩みに対処できる力になります。例えば、苦手な人がいてもその人の考え方も理解できるようになるので楽に生きられるようになるのです。
そのような意味で、この本は悩める人生に向けたガイドブック的な存在と言えるでしょう。
スポットライト1ライン
本の中でキラリと光る1文を紹介するスポットライト1ラインというコーナーです。読書をした本の中で自分の感覚が刺激された1文を紹介しています。
「特別授業 “死”について話そう」のスポットライト1ラインは…
この本の中で、生物のパートに登場する写真家の井沢正名さんの言葉です。「時間が無ければ、どうでもいいつまらない欲に走らず、本当に大切なことを最優先し、悔いの残らない生き方が見えてくるだろう」と続きます。
井沢さんは、自分の排泄物がどう自然に還元されるのかを丁寧に観察して、そこから生物が続く循環を説明しています。植物→動物→微生物→植物とつながっている命の連鎖についても、現代で忘れられてしまった生命の重みを感じることができました。
まとめ
「死にたい」より豊かな知識で「生」を深める
とても印象深かったのは、著述家の湯川玲子さんの「生きながら死んでいる」人になっていないかという問いでした。人生では「死にたい」こともあると思います。それでも、「生きる」ことで見えてくる意味はあると思うのです。
この本のように「死」をテーマとして色々な専門家の知識に触れることで、自分の考えを豊かにしてよりよく生きる力が身につくことができます。
もし、人生に悩んだら世の中の違った面、知らない面からも自分を見つめてみてください。一面だけを見るよりも、多方面からの考え方できっと悩みから抜け出せる道が見つかることでしょう。
特別授業 “死”について話そう (14歳の世渡り術)
このような方におススメ
・生きることが難しいと感じている方
・死について考えたい方
・世の中をもっと広く知りたい方
–書籍情報
出版社 : 河出書房新社
発売日 : 2013/09/18
単行本 : 237ページ
ISBN-10 : 430961681X
ISBN-13 : 978-4309616810
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