言葉のサプリ：Words_030

本書は、古典ミステリーの中でシャーロック・ホームズに匹敵すると言われるブラウン神父の傑作短編集です。ブラウン神父譚の特徴的な点は、風采は上がらないが頭は切れるというタイプの探偵が、奇想天外な発想で真実を解き明かす物語展開です。これは本格推理小説の源流とも言われており、江戸川乱歩もそのトリックのアイデアを称賛しました。

21世紀の現在から見ても、読者の盲点を突く奇抜で斬新な物語には驚かされます。文体は少々難解かもしれませんが、慣れればそれが一つの味わいとして楽しめることでしょう。