【本レビュー】「死なないで！殺さないで！生きよう！」｜介護疲れで死にたい人を救う本

書籍の概要

毎日の介護に疲れ、「いっそ死にたい」「殺してしまいたい」と思い詰めている人のための救いの本を紹介します。

認知症の親や配偶者などの介護のなかで、心中や殺人といった瀬戸際を踏みとどまった「家族の会」の方々による手記集です。当事者でなくては分からない壮絶な苦痛が率直に書かれています。

いま介護で苦しんでいる方にぜひおススメしたい一冊です。

このような方におススメ

「死なないで！殺さないで！生きよう！」の感想

介護がつらい人の心を代弁してくれる

介護をする側の人たちが、介護のつらい体験や思いを率直に書き綴っていて、いま介護で苦しんでいる人の気持ちを代弁してくれます。その言葉の数々は、同じ思いで傷ついているあなたの心を慰めてくれます。

実際に家族の首を絞めようとしたり、一緒に死のうとしたりした思いや体験は、本当に言い難いことだったと思います。それをこんなにも大勢の方々が勇気をもって発表していることに、仲間を得たような安堵を感じることができるでしょう。

スポットライト1ライン

本の中でキラリと光る1文を紹介するスポットライト1ラインというコーナーです。読書をした本の中で自分の感覚が刺激された1文を紹介しています。

「死なないで！殺さないで！生きよう！」のスポットライト1ラインは…

介護期間は「人生の徳を積んでいる」期間

（母親の介護をする49歳の女性）

世界は自分一人でできているわけではなく、たくさんの人と助け合ってできています。

自分が誰かの役に立っているって素晴らしいと思います。

介護はつらいですが、自分の「徳」になると強く意識してみてください。

徳って、物質的な利益だけでなく、人間の幅や自己肯定感にもつながります。

そう思うと、「徳を積まさせてもらっている」と有難さを感じることができるかもしれません。

まとめ

どうか一人で悩まないでください

この本では、「死んでしまいたい」「殺してしまいたい」という重い言葉の数々が続きます。それでも、犯罪者にならずに今を生きている。20代という若い世代や老々介護をする70代の世代まで広い年齢層による手記は、きっと、いま介護で苦しんでいる人の道しるべとなるでしょう。

どうか、一人で悩まないでください。あなたは救われます。

旧Twitterで見つけた優しい詩

頑張りやさんのあなたの心が、癒されますように

背負った苦しみが、軽くなりますように

傷口がほだされて、消えてしまいますように

愛情に満たされ、笑顔になれますように

辛い涙が、嬉しい涙になりますように

どうか、優しいあなたが、深い暗闇から抜け出して

誰かに灯をともせる人になりますように

by Twitter（現X)　四季さんより引用

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