この世に生きる価値のない人などいない
人は誰でも、誰かの重荷を軽くしてあげることができるから
[チャールズ・ディケンズ:イギリスの小説家]
ただ笑いかけるだけでもいいんだよ?
二都物語(チャールズ・ディケンズ)_新潮社
この小説は、フランス革命前後のパリとロンドンの二都市を舞台にした歴史物語です。革命前の貴族の圧政と革命後の民衆の狂気というコントラストを通じて、人間の哀しさ、そして「再生」をテーマに壮大なドラマが描かれています。
物語は、フランス革命下で始まる悲劇の恋に焦点を当てています。亡命貴族のダーネイと人生に絶望した弁護士カートンは、ともに無実の罪で投獄されていたマネット医師の娘ルーシーに思いを寄せる。折りしも、パリでは革命の炎が燃え上がろうとしていた――物語の中には巧みな伏線が散りばめられ、ラストに向かって展開が加速します。登場人物たちは「愛する人のために何ができるのか?」という動機で行動し、その生き様には人間愛を改めて考えさせられます。人間の心に深く訴えかける永遠の名作です。
- 作者:チャールズ・ディケンズ
- 出版社:新潮社
- 発売日:2014年05月