いつも自分をきれいに明るく磨いておくように
あなたは自分という窓を通して世界を見るのだから
[バーナード・ショー:アイルランドの劇作家]
少しずつでも、磨いていこう? きれいな視方を意識してみて!
ピグマリオン・コンプレックス: プリティ・ウーマンの系譜(小野俊太郎)_小鳥遊書房
バーナード・ショーの代表的戯曲「ピグマリオン」に関連する本をご紹介します。「ピグマリオン・コンプレックス」とは、ギリシア神話に登場する王ピクマリオンが、象牙で作った女の像に恋をする逸話から名付けられました。この言葉は狭義には「人形愛」を指し、男性が理想の女性を創造する物語として語られています。
この本では、映画「プリティ・ウーマン」のように「ドレスアップ/変身」をキーワードに、ピグマリオン・コンプレックスを独自の視点で読み解いています。文学、映画、ドラマ、歴史上の人物などから「あしながおじさん」や「マイ・フェア・レディ」、「羊たちの沈黙」などの事例を幅広く取り上げ、女性教育の系譜や男性との関わりを考察しています。男女の心理的な欲望を深く掘り下げつつも、分かりやすく提示しているので、非常に面白く読めました。ピグマリオン・コンプレックスに興味がある方や、男女の心理に迫りたい方におすすめの一冊です。
- 作者:小野俊太郎
- 出版社:小鳥遊書房
- 発売日:2020年05月